金銭問題
いわきを応援する際の最も大きな悩みといえば、やはり金銭だ。藤枝戦の経路を妻に聞かれたので、新幹線とレンタカーを使うと答えたら、今度は「どれくらいお金を使うのか」と詰問された。もう費やしたお金は返ってこないのだから、そんな指摘をしても私が不機嫌になるだけで、家族にとって何のメリットもないと思うのだが。娘の塾代に比べればささやかなものだと主張しても、論理的な会話にはならない。
おそらく似たような問題は、夫婦のうち片方だけが趣味を持っている家庭で、同じように起きているに違いない。パチンコや競馬で生活費を削るような場合は歯止めが必要だが、たいていの場合、当人は生活に支障が出ない程度でお金を使っているつもりだ。それでも互いの理解の溝を埋めるのは無理だろう。
いつか自由にお金を使える時が来るのだろうか。スタジアムに足を運ぶと、全身をアンダーアーマーや公式グッズで固めたサポーターをたくさん見かける。彼らの軍資金がどこから出ているのか、一度拝聴したいものだ。
初めてのゴール裏
千葉戦でいわきのゴール裏を初体験。応援を強要する雰囲気はなく、ほどほどにアツい感じだったので、子ども連れにはちょうど良かった。サポーターの声援が試合の勝敗に与える影響は、正直なところたかが知れていると思う。応援だけで勝てるのであれば、選手に投資するより、アルバイトでサポーターを雇い、スタンドで声を出させれば良い。だが、プロスポーツはそんな簡単な世界ではないはず。
いわきのサポーターは後発で歴史が浅い分、ほかのクラブが経験してきた応援文化の功罪を学ぶことができる。幸いにも千葉戦の応援パフォーマンスは、千葉サポーターからも高評価を得ている。ぜひこのまま、「自分たちに矢印を向ける」サポーターとして成長していってほしい。
あっぱれ町田
息子のキャッチボールに付き合った後、午後から新宿へ。「スポーツデポ フラッグシップストア 新宿店」を初めて訪れた。アンダーアーマーのスウェットが安売りされていれば買おうと思ったが、残念ながら希望の品は陳列されていなかった。ただ、いろいろなジャンルのスポーツ用品が取り揃えられている店内は、新宿にふさわしいレイアウト。機会があればまた来たい。その後、アンダーアーマーの専門店にも寄ってみた。しかし、結局何も買わずに自宅へ戻った。明治安田生命ウォーキングバトルのポイントを稼げたことだけが収穫だった。
J2は町田が熊本を3対0で下し、J1昇格を決めた。黒田監督の手腕はあっぱれ。高校サッカーからプロチームの監督というと、市立船橋から転身した布啓一郎氏を想起させる。イチフナの黄金期を築いた布氏でさえ、プロの世界では苦労した。それを黒田氏はいとも簡単にJ1という難題をクリア。エリキやミッチェル・ドゥークといった強力な補強を敢行したフロントの力もお見事だった。初のJ1となる来季の戦いには注目だ。
いわきも資金力を増やして、若く有望な選手を集められる体制を整えていきたいところ。そのためにアンダーアーマーの商品を買って少しでも貢献したいところだが、財布のひもを簡単に緩めることはできない。セールを待とう。
インフルと育児
妻がインフルエンザに感染した。家庭内で隔離生活を送っているため、自分が在宅勤務を終えてから、子どもの夕食の準備をしなければならない。この時間までに食べさせなければとタイムスケジュールを立てるものの、なかなか上手くはいかず。ワンオペ育児は難しいと痛感した。
それでも在宅勤務の環境が整っていることで、パンデミック前に比べたら、ずいぶんと楽にワークライフバランスが取れるようになった。あとは感染を本当に防げるか。子どもが感染してしまえば、清水戦をDAZNで観戦することも難しくなってしまう。とにかく睡眠をとるしかない。
新しいダイヤ
日曜日、息子を連れてAkasaka Red Theaterで千秋楽を迎えた『フラガール '23』を鑑賞してきた。小学生にも伝わるコミカルさがありながら、炭鉱閉山の絶望感、そこからフラダンスに希望を見出し、いわきにハワイを作りだそうとする女性たちの奮闘が、日本アカデミー賞の作品賞に輝いた映画同様、丁寧に描かれる。とにかくハンカチを手放せなかった。
羽原組『フラガール'23』
— 羽原組 (@TEAM_HABARA) 2023年10月15日
本日無事に千穐楽公演を終えることができました。
ご来場いただいた皆さま、応援いただいた皆さま、誠にありがとうございました!#フラガール23 pic.twitter.com/1yuKFkKhQ1
劇の終盤、黒いダイヤと呼ばれてきた石炭に代わり、これからはフラガールたちが「ヤマ」の新しいダイヤになる、というセリフが出てくる。それから60年弱。常磐ハワイアンセンターは名や姿を変えながら、見事にいわきを照らしてきた。そしていま、いわきに生まれつつある新しいダイヤ。過疎化に苦しむ浜通りが一山一家として生き抜くために、シンボルとしていわきFCにかかる期待は大きい。頑張れ福島、頑張れいわき!